トップバードカービングの部屋製作記録スズメフクロウ >30.足の改修


スズメフクロウの製作記録を紹介しています。
道具や材料、詳細な作り方については「バードカービングの作り方」を参照してください。

 足の改修

 ノンビリ作っているスズメフクロウです。いつもは、あんまり気にしていない、足の裏のボツボツを
 結構真面目に作ってみました。
 
 今回の作品はガレージキット化するつもりですが、ガレキやプラモを作るとき、完成するとあんまり
 見えない所のモールドとかが手抜きされていると、かなりテンションが下がります。MSのインナー
 パーツとか、飛行機のランディングギアとか、戦車の砲塔とか、手抜きされているとガッカリします。
 
 普段は見えない所は、とことん手を抜く派なんですが、今回は勉強がてら真面目に足の裏を作る事に
 しました。合わせて、完成すると、まず見えない翼の裏も一応加工してみました。
 

 足の裏のボツボツですが、最初に実験したのが、鉄道模型や建築模型で
 使われる、バラストや砂を接着する方法です。左の写真は、今回試した
 材料です。
 

 木工用ボンドで割り箸に接着し、簡単に塗装した結果です。左下のが一
 番イメージに近いですが、チョット整い過ぎていて違和感ありです。ま
 た、少し乱暴に扱うと、ボロボロ取れてきます。
 
 他のは、見るからに鉄道模型のバラストや、建築模型の砂利といった感
 じで駄目でした。
 

 次に試したのが、エポキシパテに真鍮パイプでペタペタする方法です。
 バードカービングの世界では一番メジャーな方法ではないかと思います。
 自分も、昔この方法で作るように習いました。
 
 この方法、一見良いように見えるのですが、丸いサークル模様は出来て
 も、イボイボには見えないです。実際の鳥の足裏とは違うように思いま
 す。ただ、あまり拘らないならこの方法で十分かと思います。
 

 「恐竜のつくりかた」という本に、スタンプを自作して表現する方法が
 載っていましたので、ひとまず割り箸に小さい穴をあけて、スタンプを
 作り、エポキシパテにペッタンペッタンしてみました。
 
 ボツボツ感と言うか、イボイボ感が大分出てきました。ただ、このスタ
 ンプではイボイボの間隔が広すぎました。
 

 手抜きスタンプだと駄目そうなので、真面目にスタンプを作る事にしま
 す。スタンプ制作にはタミヤのエポキシパテ(一番安いヤツ)を使って
 います。また、足側のパテもこのパテを使用しています。
 
 このパテは、安くて気楽に使えるのと、柔らかいので練るのが楽で、伸
 びも良く、食付きが良いのが魅力です。ただ、柔らか過ぎて造形には、
 あまり向かないと思います。また、最初は柔らかいですが30分もしない
 うちに急に硬くなってきます。その上、完全硬化は6時間以上かかります。
 

 自作したスタンプです。左はタイフーンバーから転写したスタンプで、
 右はうちのアフリカワシミミズクの足の裏から転写したスタンプです。
 
 タイフーンバーは硬いので綺麗に転写できたのですが、アフワシの足
 裏は柔らかいので、綺麗に転写できなかったです。穴が浅いです。
 ただ、穴の大きさや間隔はかなり似ていることが分かります。
 

 割り箸で試した結果です。左がアフワシスタンプ、右がタフーンバー
 スタンプです。似たような感じですが、右の方がハッキリ入っていま
 す。アフワシスタンプよりか、タイフーンバースタンプの方が現物に
 近いように思います。
 

 ついでに、タイフーンバーベースで、こんなスタンプを作ってみまし
 た。細かい所用に作ってみたのですが、力が伝わり難くて、使用感は
 微妙でした。
 

 本番です。木で作った足はパテを盛る分を考えて、細めに削りこんで
 おきます。と言っても、パテは0.5〜1.0mm程度しか盛らないので、そ
 んなに削らなくても良いです。
 
 あまりパテを厚盛りすると、スタンプで押した時に歪むので、削り過
 ぎないほうが良いです。
 

 パテを盛って、タイフーンバースタンプでペタペタした所です。スタ
 ンプを押す時は、2度押ししない方が良いです。2度押しすると、汚
 くなります。慣れが必要なので、割り箸などで練習しておいたほうが
 良いです。
 
 また、押す強さでイボイボの深さが決まります。今回は足の裏は強く
 押し、上面は軽く押しています。また、攻め切れなかった所は真鍮パ
 イプをスタンプにして仕上げています。
 

 イボイボのパテが完全硬化した後、フショの部分にもパテを盛って、
 ヘラでテクスチャリングしています。実際のスズメフクロウのフショ
 は毛が生えているようですが、もっと少ないような気がします。指に
 もスネ毛みたいな毛が少し生えているようですが、今回は表現しない
 ことにしました。
 
 イボイボの大きさがアフワシ基準なので大きすぎるかもしれませんが、
 写真を見ると、フクロウ類ならあまり変わらないような感じがします。
 ただ、うちのセーカーハヤブサを見てみると、明らかにイボイボが小
 さいです。なので、今回のスタンプはフクロウ類限定です。
 
 最後に、足の裏にパテを盛った関係で爪が浮いてしまったので、爪先
 にもパテを盛って、ヤスリで磨いて仕上げています。結構苦労しまし
 たが、比較的リアルなフクロウ類の足ができたほうだと思います。
 

< 前工程   工程一覧   次工程 >


inserted by FC2 system