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スズメ幼鳥の標本を入手したので写真をアップしておきます。

拾得日  : 2016年 9月14日 17時頃
拾得場所 : 東京都八王子市/浅川河川敷/暁橋付近
状態   : 発見時には息がありましたが、約1時間後の死亡
死因   : 不明
性別   : 不明

チハヤ(セイカーハヤブサ)を連れて、近所の川原を散歩していた所、スズメの幼鳥を拾いました。
発見時には生きていたのですが、ほとんど目が開かず、体も全然動かない状態でした。
チハヤがエサだと思って、盛んに食付こうとするのを抑えながら、何とか自宅に持ち帰って様子を見て
いたのですが、しばらくしたら死亡しました。

死因は不明ですが、目だった外傷ももなく、肛門も綺麗な状態でした。
体重は15.3gでスズメの平均(18g〜23g)より軽かったです。
竜骨もかなり出ていたので、栄養状態は悪かったようです。
この時期はエサも豊富なはずなんですが、幼鳥だったので軽かったのか、上手くエサが食べられないため
軽かったのかは不明です。ただ、多分餓死ではないと思います。

落ちていた場所が、サイクリングロードで、薄暗くなっていたので事故の可能性はあると思います。
何かに当たって、脳震とうを起こしただけを期待したのですが駄目でした。
その他の死因として考えられるのは単純に病気だった可能性があります。
ただ、その場合肛門が汚れていたり、クチバシの周りが汚れていたりすることが多いです。
今回は、どちらも問題ないです。
あと考えられるのは、毒物を食べたか、生まれつき弱かった可能性があります。
死亡直後に水を吐いていたので、毒物の可能性はあります。
と言っても、結局は分からないです。

昨年、14年飼っていたチョウゲンボウを看取ったのですが、今回は手の中で看取りました。
死ぬる直前に、黒く澄んだ目を開いて、霞んだ声で「チュゥ・・」と1回だけ鳴きました。
その後、体がブルっとして、そのまま動かなくなりました。
小鳥独特の熱い位の温もりが、手の中で急速消えていくのを感じました・・・。

猛禽を飼っている関係で、死体は見慣れているのですが、自分の手の中で死なれるのはツライものです。
今まで飼っていた鳥の事を思い出します。

このスズメは短い命でしたが、少しでも役に立てばと写真を載せておきます。
目だった外傷もなく、死亡してから時間もたっていないので、状態は良いと思います。
特に足は、剥製のように干からびていないので参考になると思います。

それにしても、スズメは小さいです。よくこんなに小さくて生きているものだと思います。
それと、幼鳥とは言え色が綺麗です。彩度を抑えた茶色なんですが、決して汚い感じではなく上品です。








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