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2009/10/29に、ハシブトガラスの死体を拾いました。
足の構造などが参考になるので、載せておきます。

拾得日時 : 2009/10/29 午前8時頃
天候   : 晴れ
拾得場所 : 東京都日野市西平山5丁目 坂道 カーブのある車道 道路中央付近 神社の前
状態   : まだ暖かかった 腸が肛門より少し飛び出していた 目だった外傷はなし
       目もまだ乾いていなかった

坂道で見通しの悪いカーブに落ちていたところから、車にはねられたのだと思います。
目立った外傷はなく、腸が肛門より少し飛び出していたところを見ると、車がきて、飛び立とうとしたが、
間に合わず、側面から、かするように、はねられたのだと思われます。

この道は通勤で使っている道なのですが、朝の通勤時間帯は下りのカーブを猛スピードで突っ込んでくる
車が多く普段から怖い思いをしています。(野鳥が避けられないスピードとなるとかなり早いはずです)
今回はカラスでしたが、そのうち人間が犠牲になるかもしれません。

それにしても、神社の前でカラスをはねて、そのままにしていく車っていうのは、
どういう神経をしているのでしょう・・・古来、カラスは神の使いと言われていた鳥です。
罰当たりなことをします。


全体の写真です。体重は560gでした。ハシブトガラスにしては軽いほうです。
頭の写真です。右の写真のように、普段、鼻孔は嘴羽(しもう)で隠れていますが、ちゃんとあります。
翼・尾の写真です。構造色が綺麗です。カラスはただ黒い鳥ではないことがわかります。
翼裏側の写真です。風切羽の裏は若干白みがかってます。小雨覆などは真っ黒です。
立派な内弁欠刻があります。飛翔能力の高さをうかがわせます。
地上行動性に優れていそうな足です。爪はあまり伸びてませんでした。
樹上性が強い鳥はもっと爪が伸びているように思います。
スズメ目の足はどれも似たような足なので、参考になります。
チョウゲンボウなど猛禽類の足は、もっと肉球が発達してます。
足の裏に注目です。人間同様に親指(後趾)が体の内側になっています。
肉球はあまり発達してないようです。猛禽類の足は、もっと肉球が発達してます。
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