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2018/11/08 原寸大写真図鑑 羽 増補改訂版
【基本情報】
  タイトル :原寸大写真図鑑 羽 増補改訂版
著者   :叶内拓哉、高田 勝
出版社  :文一総合出版
定価   :20000円
仕様   :カラー 368ページ/ 31×23×3 センチ
ISBN-10  :4829988444
ISBN-13  :978-4829988442
出版日  :2018/10/20

【内容・レビュー】
   以前紹介した「原寸大写真図鑑 羽」の増補改訂版です。 増補改訂版ですが、写真は全部撮り直しているようで、掲載種も増えています。 また、旧版に載っていた鳥でも羽の枚数が増えていたりします。更に、色調の正確性もこだわって印刷しているようです。   

 んで、実際に中身をチェックすると、確かに種類が増えて、羽の枚数も増えていたりします。 また、鳥の分類が旧版の分類から新版の分類になっています。ハヤブサはタカ目からハヤブサ目になっていました。 個人的には旧版の図鑑が結構ボロボロになってきたので、値段は高いですが丁度良かったです。   

 ちなみに、旧版の値段は18000円で、ページ数は300ページくらいだったので、ページあたりの単価を計算すると、旧版は60円/ページ、新版は56円/ページとなります。 ただ、旧版はポスターが付いていたので、お得感は同じような気がします。   

 色調の正確性にこだわって印刷しているとありますが、こちらに関しては、あくまで個人の感想ですが、良くも悪くもなっているような気がします。 旧版は何となく粒子が粗く解像度が低いような感じがしたのですが、新版は粒子が細かく解像度が上がったような気がします。 ただ、その分、ノペっとした感じもします。この辺は好みだと思います。   

 色合いについては、鳥種でバラツキがあるような気がします。 例えば、チョウゲンボウなどは明らかに良くなっているような気がしますが、スズメなんかは悪くなっているよう気がします。 下の写真2は、旧版に本物のスズメの羽(右から4番目)を載せて撮った写真です。写真3は同じように、新版に本物のスズメの羽(右から4番目)の載せて撮った写真です。 本物のスズメの羽が幼鳥の羽だと思うので、一概に比較できないのですが、新版は黒の箇所が青みがかって見えるような気がします。 (トルーライト下で撮影)   

 羽の色を正確に印刷するのは、撮影時の照明環境などが左右されるので、個人的には実質不可能だと思うので、この手の図鑑では参考程度と思っています。 ただ、大きさや形が分かるので、羽を拾った時の種類の同定には大変役に立ちます。   

 この本は新しいので、多分、普通に入手可能です。以下、アマゾンと文一総合出版のリンクです。 文一総合出版のページでは、少し立ち読みできます。   
 ・アマゾン
 ・文一総合出版
写真01 表紙
写真02 旧版スズメ
写真03 新版スズメ
スキャナーで実験
 色に関しては、スキャナーでスキャンした方が正確かもしれないと思い、試しに、手持ちの羽を5ミリの方眼紙の上に並べてスキャナーでスキャンしてみました。 10年以上前の旧型スキャナーで、フリーの画像処理ソフトでスキャンした結果が写真4〜6です。

 う〜ん。何とも言えない微妙な出来ですね。 かなり悪い環境でスキャニングしたので、最新機材を使えば、もっと良くなるような気がしますが、明るすぎて目が痛くなります。 また、このスキャナーの癖で、実際の羽より若干赤っぽくなっています。 この辺は画像処理ソフトで修正可能だと思います。今回は無修正です。

 羽は厚みがあるので、厚い箇所はピンボケになっています。 スキャン時に羽を押しつぶしてスキャンすれば解消するかもしれませんが、正確な大きさにならないですね。 スキャナーも写真も一長一短があると言うことでしょうか…。
写真04 スズメ
写真05 アフリカワシミミズク
写真06 セーカーハヤブサ
おまけ
 うちの猛禽ズです。夜間室内でフラッシュを使って撮影しています。 基本的に同じ撮影条件なのですが、写真8と写真9では微妙に色合いが違います。 ホント撮影って難しいですね。 更に羽だけに関して注目してみると、羽は透けるので、1枚だけで撮った時と、生えている時(重なっている時)に撮ったのでは結構色合いが変わります。 う〜む、やはり難しい…。

 写真07  :アフリカワシミミズクのボウ
 写真08,09 :セーカーハヤブサのチハヤ
写真07 ボウ
写真08 チハヤ
写真09 チハヤ


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