トップ雑記帳 >2011/07/03 ウォードチャンピオンシップの思い出



7月に入り、暑いは、ムシムシするはで、すっかりやる気をなくしている今日この頃です。

そんな折、バードカービング協会の会報が郵送されてきました。
今年の、我孫子コンクールの案内が同封されており、一つも作品が出来ていない自分としては、
ヤバイなと思うばかりです。(今年は、ほとんど諦めました。)

ちなみに、我孫子でのコンクールは今年が最後のようです。
来年からは上野の東京都美術館で開催されるようです。

家から近くなるので嬉しいですが、我孫子駅の「唐揚げそば」をまだ食べていないので、
出品の有無はともかく、食べに行かねばと思います。

会報(3ヶ月に1回送られてくるらしい)を見ると、「CALIFORNIA OPEN」の記事が載っていました。
米国のキャルフォルニアで毎年行われている、カービングのコンクールです。
自分は行った事ないですが、多分「こんな感じ」のコンクールだったのだと思います。
(リンクが切れていたらゴメンナサイです。)

こう言っては何ですが、TOEIC 200点の自分は、英語はまったく駄目です!
先日も仕事関連(コンピュータ関連)で、Oracleとか言うデータベースソフトにハマッタのですが、
コイツが動かない上に、英語の解説ばかりで最悪でした。思い出すだけで今だに頭痛が・・。

基本的に英語はまったく駄目なのですが、鳥関連とカービング関連ならば、何故か少しは読めます。
不思議なもの「興味は力」と言うことでしょうか?

そんな英語ダメダメな自分ですが、10年位前に「World Championship」という、バードカービング会で
一番大きいコンクールに行ったことがあります。久しぶりに開催元の「Ward Museum」のHPにアクセス
したのですが、リニューアルされたらしく写真とかが充実されていました。

昔は、英語の上に写真が少なくて、あまり見る気になからなかったのですが、これなら、英語がダメな
自分でも楽しめます。以下は主な写真です。(写真をクリックすると更に写真が表示されます。)

全体的な写真
会場の様子

そんな訳で「World Championship」の話をチョットばかし載せておこうと思います。
ただし、10年前の情報なので、最新情報は自分の目で確かめてみてください。

■ 開催場所
  米国 メリーランド州 オーシャンシティ という場所で行います。
  えーと、ハッキリ言って凄ーく遠いです。
  多分、米国国内でも遠い方だと思います。
  キャンピングカーとかで来ている人も多いです。
  大西洋岸の小さくて、静かな町です。ゆっくりできます。海鳥も多くいます。

■ 開催時期
  毎年4月末に開催されています。当面の開催予定はこんな予定になっているみたいです。
  日本ではゴールデンウィークです。コンクール自体は2日間ですが、エントリーも含めると
  3日間といったところです。

■ 審査対象
  10年前の話なので、今は違うかもしれませんが、バードカービングの他に、絵やフィッシュカービングも
  審査していました。

■ バードカービングのカテゴリー
  日本と同様に、鳥の分類と、出品者のレベルによって分かれています。
  主な鳥の分類は以下の通りです。

   ・Waterfowl   :カモ目
   ・Shorebirds  :シギやチドリの仲間
   ・Game Birds  :キジ目
   ・Birds of Prey :猛禽類(フクロウ含む)
   ・Seabirds   :カモメの仲間
   ・Songbirds   :スズメ目やキツツキ目など

  上の表だけ見ると、日本とあまり変わらないように見えますが、カモ目については、デコイを実際に
  水に浮かばせて、浮き具合を審査する部門もあります。米国人のデコイ愛を感じられる部門です。
  米国人は、カモのカービングが異常に上手いのも納得です。

  カテゴリーの詳細は「Winners Lists」を見るともう少し分かると思います。
  良く見ると、日本人の名前もいくつかあります。

■ エントリー料金
  数千円程度で、結構安いです。良い事です。もっとも、交通費は散々かかっていますが・・。
  ちなみに上位の賞を獲ると賞金が出ました(現在は不明)。最上位だと結構な金額だったと思います。

  エントリー方法は、コンクール前日に作品を直接持っていって行います。
  事前申込み、事前払いは不要です。

■ 開催施設
  施設名は忘れましたが、日本でいうと「ビッグサイト」みたいな広い施設です。
  通路も広く取られており、ゆっくり見ることができます。
  出品者は無料で出入りできますが、見学者は有料でした。

■ お店
  道具、材料、資料を売る出店が多くあります。
  道具については、エアブラシ専門店もありました。日本のバードカービングでは、エアブラシを
  使う人は少ないようですが、米国では結構メジャーなツールです。日本もプラモデルの分野では、
  エアブラシを使いまくりますが、その感覚に少し近いかもしれません。

  資料も豊富で、1種の鳥に絞った写真とかも売っています。
  変わった店では、絵画や完成品、デコイ、鳥アクセサリ専門の店もあります。
  流石に猟銃の店はなかったです。(ちょっと残念)

  我孫子の場合、カメラやレンズの出店も多いですが、こちらは完全にホビー系のみです。
  日本で言うと、模型ショーやホビーショーに近い感覚です。

  普段、目にすることのないビットとかあると、ドル$の感覚がよく分からないもので、
  ついつい買い過ぎてしまいます。

■ 作品の売買
  作品の売買も普通に行われています。審査後の自分の作品に連絡先を書いた名刺を置いて、
  連絡を待つ場合もあれば、欲しい作品に連絡先の名刺を置いて、買い付ける場合もあります。

  日本のコンクールでは、見たことの無い光景ですが、個人的にはこういった習慣は好きです。
  いかんせん、うちの場合、完成品を飾る場所もないですし、ヘタに飾ればボウの餌食になるし、
  そもそも、作る過程の方が好きで、完成品にはあまり興味ないし・・・。
  大事にしてくれる人がいれば、値段に関係なくゆずってもいいと思えます。
  
  米国は家が広いですし、一般家庭でも、こういった作品を飾る文化があるのかもしれません。
  何となく、カービングの本場が米国なのも納得できます。

■ ワークショップ
  期間中、色々なワークショップをやっているみたいです。英語が分からないのでパスですが・・。
  貪欲な技術向上欲は良い事だと思います。
  
■ その他
  10年前の話ですが、会場内に本物の「ハリスホーク」やら「ハヤブサ」を据えた人がいました。
  自分も猛禽を飼っているので分かるのですが、あれだけの人がいても、大人しくしているのは、
  かなり訓練された個体なのだと思います。しっかり時間を区切って見せたり、背後を壁にして
  見せたりと、さりげなくタカの事に気を配っている姿勢も感心しました。

  日本の場合、猛禽類は動物園で遠くから見るか、一部のバードウォッチャーが山奥で見るような
  特殊なイメージが強いように思います。米国では環境教育の一環として、飼育猛禽を学校とかで
  間近で見せることがあるようです。

  自分も子供の頃、タカの剥製が気になって、ずーと見ていた記憶があります。
  子供の頃に、生きている猛禽を近くで見るというのは、かなりのインパクトだと思います。
  そういった事で、自然環境や、バードカービングに興味を持つようになるのかもしれません。

■ 会場の様子
  一言で言うと「祭り」といった感じです。
  賞争いよりも、鳥好き、カービング好きが集まって、語り合っている感じです。
  英語が分からないので、会話には参加できませんが、何となく鳥愛が伝わってくるので、
  楽しいです。

■ 費用
  交通費だけで10万円やそこら、かかかると思います。
  向こうでの宿泊費やら土産やら考えると、20〜30万円位用意しておいたほうがいいと思います。
  HISなど、旅行代理店に頼むと比較的安くすむと思います。

■ 周辺観光
  周辺は観光地といった感じではないですが、自然はあるので1週間位のんびりしてくるといいです。
  海と湖が豊富にあるので、鳥見にはいい場所です。春なのでカモ系はダメですが、ちょっと粘れば
  PurpleFinch、GoldFinch、BaltimoreOriole、IndigoBunting、Cardinal、BlueJayなどを見ることが
  できます。図鑑は会場で売っているので、用意していかなくても問題ないです。

  チョット足を伸ばして、ワシントンやフィラデルフィアに行くのもいいかもしれません。
  ちなみに、自分は行った事無いです。アメリカ=田舎のイメージで固まっています。

 以上、ダラダラと思い出話を書きました。
 何だか、またアメリカに行きたくなってきましたが、もうしばらく日本で修行しようと思います。
 単純に、作品が出来ないのと、金と時間と英語力が無いのが理由ですが・・・。
 
 コンクールはともかく、オーシャンシティでゆっくり大西洋を眺めたいです。
 
inserted by FC2 system