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 2015/10/26 09:39(月)にアキ(チョウゲンボウ)が亡くなりました。享年14才でした。
 暗い死亡ネタなので、迷ったのですが一応書いておきます。基本的には自分向けなので、多分読んでも
 参考にも何にもならないと思います。長文だし…。最後宗教じみてるし…。詰らない思います…。
 
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 アキは2004年に病気してから、あまり調子が良くなくてここ数年はほとんど寝たきりの様な状態でした。
 特にここ数日はグッタリしていて、起き上がるのも困難な状態でした。それでも、餌は自力でしっかり
 食べていて、目にも力がありました。(強制給餌は嫌がるので、なるべく時間をかけても自力で食べさせ
 ていました。)
 
 容態が急変したのは土曜の夜で、完全にグッタリ状態で、呼吸も浅く餌も自力で食べられない状態になり
 ました。日曜は一日中一緒にいたのですが、僅かな餌しか食べず、ずっとグッタリ状態で、月曜の朝、餌
 をあげている最中に亡くなりました。
 
 月曜の朝の餌やりですが、細かく切ったウズラの内臓、特に好物の肺の部分を少しずつあげたのですが、
 餌を喉に詰らせたのかもしれません。それでも、最後まで餌を食べたがる素振りを見せ、目も力がありま
 した。最後の最後まで生きることを諦めていなかったようです。
 
 死因は不明ですが、チョウゲンボウの最長寿命が大体16年程度と言われているようなので、もう寿命と言
 えば寿命だったのかもしれません。ただ、2004年の病気の後、神経系がやられたのか、足や首が上手く動
 かせなくなっていて、そちらが原因だったのかもしれません。死後に体重を計った所、120g程度まで落ち
 ており、ベスト体重の半分程度まで落ちていました。
 
 生き物なので死ぬのは当たり前で、特に猛禽を飼っていると、毎日ウズラやネズミの死体を扱うので、死
 生観に影響を与えます。なので割合冷静に死因とか分析している自分がいますが、同時に14年も苦楽を共
 にした相棒を失ったのは、やはり悲しいものです。
 
 14年前となると、自分もまだ20代で若かったです。会社で心無い仕打ちを受けても、アキは変わりなく接
 してくれました。もっともアキの愛情表現は荒っぽいものでしたが、大変良く慣れてるのは伝わってきま
 した。飼い始めた当時は、手には乗らない、餌は食べない、やたら鳴くで大変でした。それが、あそこま
 で慣れたのは長い付き合いがあったからだと思います。
 
 何とか最後を見届けてあげられたのは良かったです。土曜の夜から呼吸が浅く、最後は苦しまずに静かに
 亡くなりました。
 
 寿命と言えば寿命で、あまりしてあげられる事もなかったのですが、この所、仕事が忙しく、いつも午前
 帰りの状態が続いていて、あまり構ってあげられなかったのが心残りです。特に最近はあまり動かない足
 を引きずってでもケージから出てきていました。最後の挨拶だったのかもしれません。
 
 鳥は病気を隠すと言いますが、容態が悪化してからは確かに短かったです。自分も最後は、この様に逝け
 たらと思います。と同時に、アキは最後まで生きようとしていたのは分かります。自分も、前向きに最後
 まで生きねばとも思います。
 
 アキからは大変多くの事を学びました。これからは学んだ事を活かしていきたいと思います。実際の所、
 ボウ(アフリカワシミミズク)の飼育には、アキの飼育経験がかなり活かされています。また、カービング
 でもアキから得られた知識が多く活かされています。
 
 アキは亡くなりましたが、何かしら残した物はあると思います。少なくても自分には大きな影響を及ぼし
 ました。自分は無宗教で、これは完全に個人的な見解なのですが、生物は有機物から構成される「波」の
 様なものと思っています。死ねば、有機物は残りますが波は無くなります。波は物質や光を通して、別の
 波に多かれ少なかれ干渉しています。なので、個々の波は色々な波の集合体とも言えると思います。
 
 例え僅かな時間でも波が存在すれば、必ず別の波に干渉し、干渉された波は、更に別の波に干渉し…と、
 元の波は原型を留めていなくても、何かしら影響が残ると思います。アキの波は、自分の波に確実に良い
 影響を与えていると思います。
 
 鳥は飛ぶ動物ですが、飛行はある程度の速度がないと成り立たない行為です。留まることはできないもの
 です。疲れますが、人生も飛行のようなもんで前進しないと落ちていくような気がします。この所、仕事
 でミスってばかりで、完全に守りに入っていて高度を落としています。高度を落とした分、大気速度は上
 がっているはずです。この速度を活かして次のステップに進みたいものです。
 
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 とまあ、自分でも書いてて恥ずかしくなる文章ですが、アキから多くの事を学んだのは確かです。
 これからはボウを大事にしていこうと思います。
 
 
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