トップバードクレイの部屋製作記録(番外編) >カワセミのレリーフ

 製作背景、製作目的

 平行製作中のカワセミの、色塗り練習用というのと、
 本格的な半立体作品(レリーフ)を作ったことがないので。
 
 基本的に遊びです。気楽に作ることにします。
 
 2009/11/07 作図 〜 丸削り・頭出し

 まずは、図面を作成します。図面といっても、バードカービングではない
 ので、それほど厳密にする必要はありません。
 
 今回は、写真を元に大体ライフサイズ位になるように描きました。
 この時、元の写真では翼の構造が不明確(写真が小さい)なので、
 本などを参照して明確にておきます。
 エゴノキを図面に合わせてカットします。
 エゴノキの厚さは20mmにしています。
 
 カット後、図面を見ながら、翼や頭などを下書きします。

 頭と胴体を角削りの要領で分けるように削り、
 その後、翼と背を分けるように削ります。
 

 頭の下書きを再度行い、各部を丸めていきます。
 翼の前部は、写真のように胸側を上にするように削ります。
 頭も一緒に削ってしまいます。
 
 バードカービングの場合、左右の対象性を気にする必要がりますが、
 レリーフの場合は気にする必要がないので、楽です。
 
 合わせて、枝も削ります。枝に使った材料は、アガチスです。
 あまりいい材料ではないですが、枝にする位なら十分使えます。
 2009/11/08 目入れ

 ウッドパテで目を入れます。
 目は6mmのアクリルアイ(自作)です。
 
 流石に半立体は楽です。ここまで3時間足らずでできました。
 2009/11/29 羽出し

 羽を下書きします。
 背中の羽はよく分からなかったのですが、
 大きくて、長めの羽にしておきました。

 風切羽、尾羽をバーニングで線引きします。
 この時、バーニングは直角に入れずに、寝かせた感じで入れます。

 ルビー、ダイヤ、ピンクストーンなどで、羽を出します。
 今回は、あえて深めに羽を出しています。
 普段は、浅めに出すのですが、今回は練習なので冒険してみました。

 誤って、クチバシの先端を折ってしまい、軽量石粉粘土で修正してます。
 また、背中に節があったので、それも軽量石粉粘土で埋めてます。
 バーニングも入るので、軽量石粉粘土は本当に役にたちます。

 背中の羽、風切羽の一部は羽軸を出しています。
 また、今回は深く羽出ししているので、各羽の先端にグリーンストーンで
 割れを入れています。

 ここまで、3時間半かかりました。
 手が痺れました・・・で、クチバシを折ってしまいました・・・
 あまり無理に作業するものではありませんね。
 
 2009/11/30 羽枝(ウシ)出し

 胸、下尾筒以外の羽はバーニングで羽枝を出しています。
 
 背中の羽はカモの羽のように出しています。
 
 頭の羽は、かなり深く羽出ししているので、羽の境界が強調され
 過ぎないように、バーニングも深めに入れています。
 
 胸、下尾筒はホワイトストーンでテクスチャリングしてます。
 
 ここまで、3時間半かかりました。
 羽枝出しは好きな作業なんですが、流石に疲れました。
 
 2009/12/03 ラッカー塗り

 ラッカーを塗る前に、枝と本体の隙間が気になったので、
 軽量石粉粘土で埋めておきました。
 
 本体側に影響しないように、本体側にはマスキングテープを
 貼って、保護してます。

 ラッカー50%+薄め液50%の溶液で、全体を塗ります。
 裏面は基本的に塗る必要ないのですが、目止めの意味も含めて
 軽く塗っておきました。
 2009/12/20 色塗り

 オナガ羽ブローチ製作で使った、ベースホワイトスプレーが、
 なかなかいい感じだったので、下塗りはそれで行いました。
 手順は以下です。
 
 @ ベースホワイトスプレーを噴く。(1回)
 A 水で薄めたオールパーパスシーラーを全体に塗る。
 B 水とオールパーパスシーラーで薄めたジェッソを全体に塗る。

 目の部分についた、ベースホワイトはパテヘラで落としました。
 目の部分にマスキングはしていないです。
 
 下塗り完了後、カーボンブラックを混ぜたパテでアイリングを再現します。
 
 カワセミ独特の金属光沢には、イリデスント・パウダーを使いました。
 ウォッシングの時などに絵具に混ぜて使います。(写真2)

 大体、以下の手順で色を塗りました。
 
 @ ウルトラマリンブルー50%+イエローライト30%+チタニウムホワイト20% の色を作る。
 A @色で、翼、頭を塗る。
 B 水で薄めたバーントアンバーで影を表現する。
   同時に初列風切羽の茶色も表現する。
 C @色に少し白を足し、ドライブラシをかける。
 D @色にイリデスント・パウダーを混ぜ、ウォッシングする。

 E アクア40%+チタニウウムホワイト60% の色を作る。
 F Eの色で腰と、頭、大雨覆いの模様を塗る。
 G 水で薄めた@色で腰部分の影を表現する。
 H E色に少し白を足し、ハイライト塗りを行う。
 I E色にイリデスント・パウダーを混ぜ、ウォッシングする。
 
 J イエローライト70%+バーントシェナー20%+チタニウムホワイト10% の色を作る。
 K J色で、頬、胸を塗る。
 L J色に少し白を足し、ハイライト塗りを行う。
 
 M ウォームホワイトで頬、喉を塗る。
 P 水で薄めたバーントアンバーで影を表現する。
 
 Q バーントアンバー60%+ウルトラマリンブルー40% でクチバシを塗る。
 
 R ポリウレタンバーニッシュでクチバシ、羽軸を塗る。
 S ポリウレタンバーニッシュで全体のツヤを整える。
 
 色塗り完了後、写真用の額縁に各パーツを接着して完成です。
 初めての、半立体(レリーフ)でしたが、何とかできました。
 色塗りが、やや雑になってしまいました。特に頭の模様は失敗です。
 ベースホワイトスプレー、イリデスント・パウダーはいい感じでした。
 このあたりは、カワセミバードカービングでも使っていこうと思います。
 
inserted by FC2 system