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 ウォーターパレット

 ワンフェスが終わってから約10日過ぎました。作りかけのハヤブサ胸像をチャッチャッと片付けようと
 思っていたのですが、久しぶりに納期のプレッシャーから解放されたので、前から気になっていた「ウォ
 ーターパレット」と「水性アクリルカラー ファレホ」の実験をしました。
 
 まず、ウォーターパレットですが、簡単に言うと、水を含ませたスポンジに、パレットとなる紙を載せて、
 常に紙を湿らせる事で、絵具の乾燥を抑えるモノです。この方法は、割りとメジャーだと思います。
 作り方は以下です。
 
 【用意するもの】
  ・タッパー
  ・台所用スポンジ(白色が良い)
  ・ちり紙
  ・トレーシングペーパー or キッチンペーパー
 
 【作り方】
  @タッパーの大きさに合わせて、台所用スポンジをハサミ等でカットする。
  Aちり紙を折畳んで、@の大きさにカットする。
  Bトレーシングペーパーを@の大きさにカットする。
  Cタッパーにスポンジを入れ、水を十分に含ませる。(写真1)
  DCにAのちり紙を載せる。(写真2)
  EDにBのトレーシングペーパーを載せる。(写真3)
  ※一般的には、ちり紙は使わないみたいだが、パレットを白くするのと、トレーシングペーパーへの水の
   吸い上げを良くする為に使っています。
  ※キッチンペーパーは、ロール上でカットし難く、やたら水を弾く場合があるので、今回はトレーシング
   ペーパーを使っています。
  ※キッチンペーパーとキッチンタオルは別物なので注意。
  
 実際に使ってみると、トレーシングペーパーが常に湿っていて確かに絵具は乾かないです。自分はペイント
 が凄く苦手と言うか嫌いなのですが、嫌いな理由の1つが、塗っている最中に絵具が乾くことです。
 このパレットは途中で絵具が乾かないのが実に良いです。タッパーのフタをして保管したところ、少なくて
 も3日間は乾かずに使えました。と言っても、このパレットも完璧ではないので、利点と欠点をまとめてみ
 ました。
 
 【利点】
  ・絵具が乾かないので時間を気にせずゆっくり作業できる。
  ・塗り終わったら紙を捨てるだけなので片付けが楽。
 
 【欠点】
  ・ウオッシングなど絵具を凄く薄めたい場合には不向き。この場合は塗料皿などを使った方が良い。
  ・多少スポンジがペコペコするので、気になる人は気になるかも。
  ・紙なので、何度も筆で擦っていると多少ケバが出るような気がする。
 
 塗りが早い人(上手な人)は普通のパレットの方が多分使いやすいと思います。乾燥時間を気にせず、
 ゆっくり塗りたい人はお勧めだと思います。自分は気に入りました。
 
 水性アクリルカラー ファレホ

 ワンフェスで売れ残ったルリビタキのガレキを使って、水性アクリルカラー「ファレホ」を試してみました。
 この塗料は、スペイン製のプラモデルやフィギュア用の塗料です。(写真1)
 
 詳細は ここ を参照してください。
 購入は ここ を参照してください。
 
 で、使ってみての感想は、とても良い感じだと思います。以下、簡単に良い点と悪い点をまとまました。
 
 【良い点】
  ・粒子が細かくて発色が良い。ジョーソニアは白の粒子が粗くて羽枝を消すので、上から塗る気にならな
   いが、ファレホならそれほど気にならない。
  ・点眼タイプなので少量使うのに便利。ジョーソニアはチューブタイプで、ドバッと出ることがある。
   また、他のプラモデル用塗料(シタデルカラーとか)はボトルタイプが多くて、凄く出しにくい。
  ・1本1本が小さいので場所を取らない。ジョーソニアのチューブは大きすぎて邪魔になる。
   また、ジョーソニアは1本あたりの量が多すぎて、使い切る前に劣化することがある。
  ・隠蔽力があり、一度塗りで綺麗に発色する。
  ・伸びが良く、筆ムラがおこりにくい。
  ・ほとんど無臭。ファレホを使うだけなら換気は不要。
  ・グロスバーニッシュやマットバーニッシュがそろっている。
  ・他のプラモデル用カラーよりテカらない。プラモデル用のアクリルカラーはテカテカになるのが多いが
   ファレホは、ジョーソニアより気持ちテカるくらい。
  ・色数が多い。元々スケールキット用の塗料なのか、特にブラウン系が充実している。鳥の色も迷彩色み
   たいなものなので相性が良い。
  ・色名が一般の絵具と同じで分かりやすい。(バーントアンバーとか)
  ・基本的にアクリル絵具と同じように使える。
 
 【悪い点】
  ・国内ではボークスしか扱っていないので、入手が困難。と言っても通販で入手可能ですが・・・。
  ・少し高いような気もするが、高級アクリル絵具よりかは安い。
  ・少し剥がれ易いような気がする。トップコートは噴いておいた良い。
 
 と言った感じです。木に塗る場合はジョーソニアでも問題ないですが、レジンの場合はファレホの方が良い
 と思います。で、肝心の実験台のルリビさんですが、厚塗りになってしまいましたが、それなりに綺麗に塗
 れた方だと思います。今回は初めて使う塗料なので攻めてみました。
 
 青の色選択を間違って青部分は何度か塗り直していますが、羽枝はあまり消えないですみました。いつもは、
 絵具が途中で乾くのが嫌であまりハイライトを入れないのですが、今回はキッチリ入れてみました。ウォー
 ターパレットの遅延性と、ファレホの隠蔽力に助けられました。が、正直言って少々ハライト入れすぎたか
 もしれません。今回は白部分のシャドーにパステルを使っていますが、あとはファレホのみで塗っています。
 最後にツヤ消しのトップコートを噴いて、クチバシなどはグロスバーニッシュでツヤ出ししています。
 

 おまけ

 ウォーターパレットのおかげで、途中で絵具が乾くのを気にしな
 いですみますし、ファレホのおかげで、間違っても上塗りすれば
 良いと思えるようになりました。これで苦手な色塗りが少しは楽
 しくなりました。
 
 問題があるとしたら、うちのチハヤ(セイカーハヤブサ)が隣で
 羽繕いして羽毛が飛んでくるのと、チョット目を離すと塗ってい
 る最中の作品を足で転がして遊んでしまうことくらいです・・・。
 

 
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