トップバードクレイの部屋製作記録(番外編) >UVレジンで目玉試作2


 製作背景

 会社を辞めてから丁度一ヶ月経ちました。辞めたら多少は暇になるかと思っていたのですが、
 何だかエライ忙しいです。税金、年金、保険、ハロワなど、慣れない事務手続き的なもの。
 チハヤ&ボウの散歩など…。まあ、散歩は持久力ゼロの自分には運動なので良いのですが。
 
 作業も最近は毎日6〜7時間程度行っているのですが、全然間に合ってないです。
 今思うと、サラリーマン時代はどうやっていたんだろうと不思議になります。
 
 もっか、最大のターゲットが2月のワンフェスです。現在無職の自分にとっては、再就職or
 独立開業の判断材料になるイベントです。スズメフクロウが間に合うか微妙なので、ひとま
 ず、エナガ、ブンチョウ、ルリビタキの量産を開始しています。
 
 ここで問題になるのが「ガラスアイ」です。鳥に使えるのは売っている所が少ないですし、
 売っていても在庫切れだったりします。そもそも買いに行くのが面倒だったりします。
 値段も350円〜500円程度します。今回は20羽程度量産するつもりなので、8000円程度かかる
 計算になります。無収入の自分には痛い出費です。
 
 アクリル板から自作することも可能ですが、手間と品質に問題があるので、簡単に安く量産
 できる方法として、UVレジンでの量産を研究してみました。なお、本記事はどちらかと言
 うと自分用の作業メモなんで、あまり綺麗にまとめていません。
   
 製作レポート

 今回使用したUVレジンは、パジコ製の「太陽の雫ハードタイプ」
 と言うレジンです。25g入りで1400円程度でした。5mmのガラスア
 イだと3組分程度の値段ですが、これだけあれば、かなりの量が抜け
 ます。5mm程度だと50組(約2万円相当)以上は抜けると思います。
 
 鋳型はガラスアイを「Mr.シリコーン」でとっています。最初は
 「ウエーブ シリコーンゴム」でとったのですが、どうもウエーブ
 の鋳型とUVレジンの相性が悪かったらしく、抜いたら白濁してし
 ましました。
 
 なんで、Mr.シリコーンを使っています。こちらは、白濁はしませ
 んでしたが、4〜5回程度使うと白濁が発生するような感じです。
 

 UVレジンは紫外線で硬化するので、鋳型は透明な方が良いです。
 と言うか、本来は透明な型を使うべきらしいです。
 
 UVレジン専用の鋳型用シリコンもあるみたいなのですが、地元
 では売っていかなったので、簡単に手に入る「おゆまる」を使っ
 てみました。こちらは100円程度で購入可能です。
 
 

 写真の様に「おゆまる」をお湯で温めて、ガラスアイの型をとり
 ます。透明な上に、温め直せば何度でも作れるので経済的です。
 

 鋳型にUVレジンを流して、太陽光に当てて硬化させます。
 レジンを流す時に気泡ができてしまったら、爪楊枝で突いて
 抜きます。
 
 また、レジンの流す量は、少し凹む程度が良いように思いま
 す。盛り上がるようでは良くない気がします。
 
 冬場だったので、太陽光にしっかり当てます。今回は晴れた日
 に3時間程度干しときました。UVライトがあれば確実なんです
 が、こちらも地元で売っていなかったので、そのうち購入して
 試してみるつもりです。
 
 今回は4mmと5mmがターゲットなので、一回の硬化で済みました
 が、もっと厚みがある場合は複数回に分けた方がいいかもしれ
 ません。
 

 で、いきなり完成写真です。抜いたレジンの裏側にブラック
 ジェッソと爪楊枝を使って瞳孔を描きます。ココが一番難し
 いです。真ん中に真円になるようにする必要があるのですが、
 結構練習が必要です。失敗したら直ぐに綿棒やちり紙で拭き
 とります。
 
 マスキングとラッカースプレーも試してみたのですが、完全
 に平らではないので上手くマスキングできなかったです。
 
 アクリル絵具+オールパーパスシーラは絵具がちゃんと定着
 してくれなかったので駄目でした。タミヤのアクリル塗料も
 試してみたのですが、いまいち定着率が悪かったです。
 
 エナメル塗料はしっかり定着してくれるのですが、粘度が低
 過ぎて真円にするのが難しいです。
 
 ラッカー系の塗料はしっかり定着し、粘度もそれなりにある
 ので悪くはないように思います。
 
 虹彩はカラージェッソのバーントアンバーを使って塗ってい
 ます。ここもアクリル絵具だと定着が悪くて駄目です。エナ
 メル塗料やラッカー系塗料は定着率が良いので使えます。
 
 塗り面の保護のためマスキングコートを塗って、更にマスキン
 グテープを張っています。最初はポリウレタンバーニッシュで
 表面保護しよと思ったのですが、どうもジェッソに溶けるみた
 いで虹彩が白濁したので使えませんでした。
 

 完成したレジンアイを使って文鳥を抜いてみたのですが、
 目にかかったポリウレタンレジンをとったら、目が傷だらけ
 になってしまいました。UVレジンはアクリルやガラスほど
 硬くないので傷がつきやすいです。
 
 しっかり表面保護したので、絵具の剥げはなかったです。
 保護しないでキャストすると剥げて悲惨な事になります。
 

 ヤスリやコンパウンドで磨けばいいんでしょうが、面倒なの
 で、タミヤの「ツヤ出しニス」なるものを使います。
 

 「ツヤ出しニス」を塗った後です。
 見違えるようにキラキラになります。
 
 まとめ

 まだ改良の余地はありますが、品質的には何とか使えるレベルになったと思います。少なくても
 肉眼で見た感じでは問題ないです。ただ、精度や耐久性のことを考えるとガラスアイの方が良い
 です。製造方法を改良したら、このHPにアップします。最後に作り方をまとめておきます。
 
 【用意するもの】
  ・ハードタイプのUVレジン(パジコの太陽の雫)
  ・おゆまる
  ・ガラスアイ
  ・マスキングコート(ガイアノーツのマスキングコートR)
  ・つや出しニス(タミヤのつや出しニス)
  ・ブラックジェッソ、バーントアンバージェッソ
   もしくは、エナメル塗料(タミヤ製)かラッカー系塗料(グンゼ製)
 
 【手順】
  @「オユマル」でガラスアイを型取りする。
  AUVレジンを型に流し込む。
   ⇒少し凹むくらい。
   ⇒気泡は爪楊枝で丁寧に抜く。
  B紫外線で硬化させる。
   ⇒しっかり硬化させる
  Cブラックジェッソと爪楊枝で瞳孔を塗る。
   ⇒失敗したら直ぐに拭き取る。
   ⇒ここは気合と根性。息を止めてやる。
  Dバーントアンバージェッソで虹彩を塗る。
   ⇒エナメル塗料、ラッカー系塗料でもOK。
  Eマスキングコートを塗る。
  Fマスキングテープを貼る。
  ※傷がついたら、つや出しニスを塗る。
 
 ひとまず以上です。ここまでたどり着くのに結構苦労しましたが、量産化の目処がつきました。
 これで、当面ガラスアイを買いに行く必要がなくなりました。
   
inserted by FC2 system