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 シリコン型制作

 久しぶりに、ハヤブサ胸像の制作を進めました。と言っても、あんまり進んでいないです。1週間
 結構真面目に作業したつもりなんですが、シリコン型を作るのにとどまりました・・・。
 
 どうも、この所の暑さで頭がボーっとしている上に、シリコンと油粘土の臭いで酔いました。シリ
 コンは、ほとんど無臭なのですが、微妙に化粧品のような臭いがします。最初はいいのですが、長
 く嗅いでいると頭が痛くなります。もっとも、自分は石鹸やシャンプーの臭いでも酔う方なので、
 多分一般の方は大丈夫だと思います。
 


 油粘土を盛ったところです。今回は試しに「ほいく粘土」を使ってみま
 した。いつも使っているクレオスの油粘土より、柔らかくて、良く伸び
 るような気がしました。
 


 シリコンは「造形村」のシリコンを使っています。このシリコンは硬化
 後も丁度良い柔らかさなのが魅力なのですが、シリコン型を作るときは
 注意が必要みたいです。
 
 シリコンの粘度が高めで、そのままでは綺麗に流れないです。シリコン
 柔軟剤(シリコンオイル、シリコンシンナー)を混ぜて粘度を下げるの
 ですが、1回目の流しで柔軟剤の添加量を間違えて写真のような気泡が
 できてしまいました。
 
 いきなりの失敗で、凹みましたが、作り直す時間も金もないので、授業
 料だと思って、このまま進める事にしました。
 


 片面の型を作ってから、もう片面の型を作ろうとしたのですが、原型に
 油粘土が付いて取れなくなりました。このままでは羽枝が消えてしまう
 ので、何とかして油粘土を除去しなくてはなりません。
 
 作品の性格上、いつもこれは問題になるのですが、ホント頭の痛い所で
 す。


 爪楊枝やハブラシで掻き出してみたのですが、あまり綺麗にならず、
 一応プレポリマー系の防水処理(木固めエース)をしていたので、水で
 洗ってみたのですが、それでも綺麗にならず。その上、コクソで作った
 箇所の羽枝が侵食されてしまいました。
 
 こういう事にならないように、事前にコクソで色々実験しておいたので
 すが、実験と実戦では違います。次回の課題です。
 


 しょうがないので、軽くバーニングをやり直しました。バーニングの熱
 で粘土が溶けて大分マシになったと思います。不安なので、バーニング
 した所は再度防水処理を行いました。
 
 油粘土の除去方法は課題ですが、コクソを盛った箇所がシリコンの水分
 侵されることはなかったです。防水処理が不十分だと木がシリコンの水
 分でふやける事があるのですが、そちらは大丈夫でした。
 


 一応完成した本体のシリコン型です。ちょっと大きすぎたかもしれませ
 んが、柔らかめのシリコンを使っているので、型は厚い方が歪まなくて
 良いです。
 
 今回はトップゲート式にしています。湯口は完成すると、ほとんど見え
 ない箇所に大きめにとってあります。
 
 シリコン柔軟剤の量を間違ったのが痛かったですが、気泡ができたのは
 背中であまり目だたない箇所なので、セーフであってほしいです。気泡
 対策としては、柔軟剤の他に、1回あたりの流す量を減らした方が良い
 と思います。このシリコンは6時間で硬化なのですが、硬化剤を添加す
 ると柔軟剤の有無に関わらず結構早く硬化し始めます。硬化しはじめる
 と流れきれなかったり、気泡が抜けきらなかったりするので、少量ずつ
 チビチビ流した方が良いかもしれません。ちなみに、今回は150gずつ流
 しましたが、100gずつの方が良いように思います。硬化剤を減らせば、
 硬化速度が遅くなるのかもしれませんが、硬化不良が怖いので、流石に
 それはチャレンジできないと思います。といっても、今度実験はしてみ
 ようと思います。
 
 なお、これは造形村のシリコン、またはクレオスのシリコンの場合で、
 他は必ずしもそうではないです。ウエーブのシリコンは綺麗に流れます
 が、値段が少々高いのと、硬化後の硬さが硬めなのがネックです。
 
 しかし、今回1番の問題だったのは油粘土の除去で、こっちの対策は真
 面目に考える必要がありそうです。今考えているのは、マスキングで保
 護。油粘土を別の粘土に変える。原型側に何らかのコーティングする。
 です。ワンフェスが終わったら色々実験してみようと思います。
 


 台のシリコン型です。今回の台は、カネライトフォームにジェッソを塗
 って、つや消しを噴いて目止めしています。思った以上に綺麗に出来ま
 した。
 
 これで一応シリコン型が出来たので、来週はポリウレタンレジンを流し
 てレジンキャストです。今回はあまり上手く型が作れなかったような気
 がするので不安なところです。
 
 再来週はペイントで、多分、ペイント済みの完成品は2つ程度しか出品
 できなそうです。今回のワンフェスは売るものがあまりないです・・・。
 
 おまけ

 1枚目の写真はチハヤ(セイカーフヤブサ)が、涼しい部屋に非難しているところです。東京は梅雨
 のはずなのですが、この所連日晴れていてお互いグッタリ状態です。
 
 2枚目の写真はボウ(アフリカワシミミズク)が水桶で涼んでいるところです。足を水に付けるだけ
 でも多少は違うみたいで、30分位こうしてました。
 
 3枚目の写真は製作中のスズメフクロウです。レジンキャストの作業は正直申しまして、ペイント並
 みに嫌いな作業でして、息抜きがてら、スズメフクロウを盛ったり削ったりしてました。クチバシの
 膨らみを増加させたのと、蝋膜に羽がかかるようにしました。豚鼻が少し解消したように思います。
 

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