トップバードカービングの部屋製作記録シジュウカラ >12.WBC版 削り完了(羽出し〜羽枝出し)


シジュウカラの製作記録を紹介しています。
道具や材料、詳細な作り方については「バードカービングの作り方」を参照してください。

 翼の羽のパーツ分け

 引き続き、シジュウカラウッド版です。
 前回、丸削りまで終わったので、次は羽出しです。
 
 1枚1枚の羽を出す前に、パーツ分けを行います。
 この時、バランスが悪ければ削りこみます。
 使ったビットはダイヤです。
 
 羽出し

 羽の下書きをして、1枚1枚羽を削りこみます。(下書きの写真は省略)
 尾、翼の硬い羽はグリーンストーンのみで削っています。
 柔らかい羽は、ダイヤで削った後、グリーンストーンでならしています。
 
 削った順番は、尾⇒初列風切⇒次列風切⇒三列風切⇒初列雨覆⇒大雨覆⇒中雨覆⇒小雨覆
 ⇒下尾筒⇒腹⇒脇腹⇒脇胸⇒胸⇒肩⇒背⇒首⇒頭頂⇒眉⇒外頬⇒頬⇒目先⇒喉です。
 
 削る前に、エタノールを塗って、浮き出た傷をヤスリで綺麗にしています。
 また、エタノールを塗ると、脱水効果で木が乾くので削りやすくなります。
 
 一般的には、柔らかい羽はこんなに深く削らないです。
 浅く削って、テクチャリングで上手く処理することが多いです。
 
 今回は羽を膨らませているのと、羽がある程度ハッキリ出ていたほうが好きなので、
 このように削っています。
 
 羽縁の処理

 羽の輪郭線(羽縁(うえん))をグリーンストーンでギザギザにします。
 この処理が甘いとウロコみたいになってしまうので、しっかりギザギザにします。
 
 この時、向きに注意します。
 それと、ギザギザの深さや間隔ですが、あまり揃わないようにします。
 揃っているとワザとらしくなります。
 ついでに、羽軸もだしておきます。
 

 硬い羽のバーニング&柔らかい羽のテクスチャリング

 翼、尾の硬い羽をバーニングして羽枝(うし)を表現します。
 続いて、柔らかい羽をグリーンストーンでテクスチャリングします。
 普通はホワイトストーンで行うのですが、今回は追加バーニングをする前提なので、
 グリーンストーンで処理しています。
 
 柔らかい羽のバーニング

 テクスチャリングのラインをガイドにして、追加バーニングを行います。
 この時、羽縁のギザギザの深さが足りて居ない箇所を強く焼きこみます。
 
 最後の写真にあるように、手汗の対策に、羽出し作業時は布手袋をした方が良いです。
 作業しやすいように、手袋の先端はカットしています。(カットしなくてもOKです)
 また、作業後は密閉できるように、ジップロックみたいなビニール袋に入れて保管しています。
 夏場は湿気が多く、水分を吸うとディテールが壊れることがあるので、その対策です。
 
 カットアウトから、ここまで約10日かかりました。
 残りの作業は、目止め、目入れ、シリコンで型作り、レジンキャスト、ペイントの予定です。
 ゴールが見えてきたのですが、注文しているシリコンが、なかなか届かないので、
 来週は違うネタになるかもしれません。
 


< 前工程   工程一覧   次工程 >   inserted by FC2 system