トップ > バードクレイの部屋 > 製作記録 > ルリビタキ >23.量産
量産 | ||
量産体制に入ってから2週間たちましたが、ようやく量産が完了しました。ペイントまで行きたかっ たのですが、思った以上に量産に時間がかかりました。量産作業は同じ作業の繰り返しで、正直言っ て飽きます。その上、作業内容は集中力が必要な細かい作業で、硬化などの待ち時間もあって、かな り精神面で削られました…。どうも、この作業は苦手です…。 今回は全部で17体キャストしました。元々、10体程度抜くつもりだったのですが、古いレジンを全部 使い切りたかったので最終的に17体となりました。その内3体に問題が発生し、1体は致命的でした。 3体の問題の内訳は、尾羽のモールド劣化で、致命的な1体は、キャスト中のレジンアイ剥離です。 以下、今回の量産で気づいた点や反省点をまとめたものです。 ■ 毎回、離型剤を噴いたためか、シリコーン型の目だった劣化はみられない。まだ、10体以上は抜 けそうである。 ■ シリコーン型を作る時は、原型がどちらかに張り付くように作った方が良い。そうしておくと、 キャスト品が取り出しやすくなる。キャスト品を取り出す時、中途半端に両方の型に張り付いて しまうと取り出し難くなり、場合によってはキャスト品や型の破損の原因となる。 ■ 今回はシリンジで強制注入せずに、先端をカットしたシリンジを湯口に設置して高さを稼いで流 したが、かなり良い方法だと思う。ただ、この場合、シリコーン型の容量より多く流してしまえ るので、流す量は注意が必要である。流す量がピッタリでも良いのだが、それだと気泡が流れ切 れない事があるので、空気穴のレジン溜りを大きく設置した方が良いと思われる。レジンを流す 時、気泡を抜くために、型を傾けたりするが、レジンがこぼれると面倒なので、レジン溜りは大 きい方が良い。また、レジンが溢れても大丈夫なように、シリンジでレジンを吸引できるように 用意しておいた方が良い。 ■ 今回はベビーパウダーが役にたったのか、いつも苦労する気泡問題に悩まされずにすんだ。ただ、 キャスト品の表面が何となく脆い感じがする。シリンジでの強制注入は気泡が入りやすくなるが、 今回の方法ならベビーパウダーが不要なのかもしれない。しかし、ベビーパウダーのおかげか、 型の劣化は抑えられてるような気がする。また、キャスト品の表面に離型剤があまり残らないみ たいで、洗浄が楽になったような気がする。恐らく、色乗りも良くなっていると思われる。 今度キャストする時に検証してみようと思う。 ■ 今回のキャスト品の重さは約85gであるが、レジンは115g程度必要だった、30g程度がゲートなど に使われている計算になる。25%位が無駄になっている計算ので、もう少し改善したい。 ■ ファレホで虹彩を塗ったレジンアイは、キャスト時に若干溶けだすようである。プライマーが効 いているせいか、虹彩自体には影響ないが、レジンに色が付いてしまうので、レジンアイの裏面 をしっかりマスキングするなどして対策が必要である。 ■ 肉眼では気づかなかったが、拡大鏡で確認したところ、最後にキャストした3体の尾羽がガタガタ になった。以下の原因が考えられる。 @ シリコーン型の劣化 ⇒シリコーン型の劣化は確認できなかったので違うはず。 A ベビーパウダーの塗りすぎ ⇒これが原因なら、最初の方にキャストした物でも発生していてもいいはずだが、実際は発生 していないことから考え難い。ただ、尾羽は下の方に位置するので、ベビーパウダーの沈殿 が原因の可能性もある。 B レジンの劣化 ⇒1年以上前に購入した古いレジンを使ったので可能性はある。レジンの沈殿物を除去するため B液は、茶こしでろ過して使っていたのだが、ろ過が足りなかったのかかもしれない。尾羽だ け異常が発生していることから、何らかの沈殿物が原因の可能性は高い。 全部キャストして、拡大鏡で検品している時に見つけたので発見が遅れた。今となっては原因不明 だが、今度キャストする時は、1回1回拡大鏡で検品しようと思う。また、シリンジで強制注入して いないので、気泡は発生し難くなっているはずなので、今度キャストする時は一度ベビーパウダー 無しで行ってみようと思う。また、レジンのろ過も強化してみようと思う。 以上です。今回、17体も無駄に抜きましたが、今度のワンフェスでガレージキットとして販売する予 定です。大量の不良在庫を抱え込みそうですが、今回は重さが軽いし、場所もとらないので良しとし ます…。 来週から本格的なペイント作業です。ガレージキットの見本用に最低3体は塗ろうかと思っています。 ただ、ペイントは苦手なのでどうなることやら…。早く新作にとりかかりたい…。 |