トップバードクレイの部屋製作記録ホトトギス >5.脚の製作(失敗)


ホトトギスの製作記録を紹介しています。
道具や材料、詳細な作り方については「バードカービングの作り方」を参照してください。

 脚の製作

 目入れまで完了したホトトギスさんですが、調子にのって脚まで作る事にします。
 ただ、普通に脚を作るのもツマラナイので、今回は「手乗りバードカービング」を試してみます。
 イメージとしては「手乗インコ」や「鷹狩用の鷹」のように、作品を指に乗せられるようにしたい
 と思います。以下は基本要件です。
 
 狙い/背景
  @バードカービングの展示会や、環境学習などのイベントで活用する。
  A鳥を知らない人に、鳥の大きさや形を実感してもらう。
  Bイベントの記念写真用に。(猛禽類ならば鷹匠気分になれる?)
  C完成品の有効活用。(飾るだけでなく実用的な作品作り)
  D台を作らなくて済むようにする。(工数・場所削減)
  E可動模型の技術考察
 
 基本要件
  @指に止めても安定していること(子供の使用も想定して)
  A指に止まっている感があること
  Bできれば重さも本物に近いこと
 
 とまあ、風呂敷を広げてみましたが、今回は初戦(試作1号)なので予想通り失敗しました…。 
 
 指パーツの製作

 最近、文一総合出版から「鳥の足型・足跡ハンドブック」なる本が出ました。
 折角なので使ってみる事にします。
 

 図鑑からトレースした絵を元に、指の長さを設計します。
 ちなみに、図鑑には左上の様な足型が318種類載っています。
 


 1.2mmの銅線、シンチュウ線から各パーツを作ります。
 銅線は全体を潰してから爪を研ぎ、関節部分は切れ目を入れています。
 

 脚の幅出し

 写真の寸法で穴を開けます。最初に空けた穴(内側)は失敗です。
 様々なホトトギスの写真をみると、結構脚を広げているのが多いです。
 また、人の指に止まる場合、チョウゲンボウの飼育経験から多分脚を
 広げると思います。


 厚さ0.5mmの銅板で写真のようなパーツを作ります。
 この銅板にネジを通して固定する作戦です。
 

 組立て

 こんな風に固定し、ハンダ付けします。
 
 


 ハンダ付けの結果です。
 結構、ガッチリ付きました。
 

 実験1

 写真のように適当な長さに切った銅板(0.5mm)にネジ穴を空け、
 脚パーツとネジ止めします。
 
 
 
 
 

 銅板を指に挟んで持ってみました。
 写真で見る分には良い感じですが、以下の問題で実用に耐えるのは難しいです。
 
  ×安定性がかなり悪い。
  ×人の指の方を上手く調整しないと不自然に見える。
  ×ネジが予想以上に目立つ。
  △鳥の爪が痛い。
  ○鳥の重さを実感できる。
 
 実験2

 安定性UPのために、写真のような指示棒をつけてみました。
 
 

 写真のように指示棒を握って持ってみました。
 写真で見る分には良い感じですが、これも実用に耐えるのは難しいです。
 
  △安定性があまり良くない。
  ×人の指の方を上手く調整しないと不自然に見える。
  ×ネジが予想以上に目立つ。
  △鳥の爪が痛い。
  ×鳥の重さを実感できない。
 
 実験3

 鳥の爪が予想以上に痛いので、実験1の状態で皮手袋をしてみました。
 爪の痛さは軽減されますが、その他の実験1問題点は解消できませんでした。
 
 それで、思い切って銅板を取って皮製のフィンガーガードに爪を食いませる
 ようにして止めてみました。それが予想以上にいい感じでした。
 
  ×安定性が良くない。
  ○人の指の方を調整しなくても自然に見える。
  ○ネジが無いので自然に見える。
  ○鳥の爪が痛くない。
  ○鳥の重さを実感できる。
  ○フィンガーガードのゴムが鳥の握力にように感じられる。
 
 爪を食い込ませただけなので、安定性が悪いのは予想していました。
 これは脚パーツとフィンガーガードを結合させることで対応できると思います。
 それ以外の結果はかなり良好です。チョウゲンボウを据えている感覚に最も
 近いです。
 
 今回は失敗してしまいましたが、この方向で作り直してみようと思います。
 ただ、最近暑いのと、指を怪我したので少し先になる可能性があります。
 

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