ジョウビタキ 習作 |
製作背景 |
月1回程度で行っているバードカービング教室の真似事で、ジョウビタキを作りたいという人がいまして、
カットアウトを依頼されました。手持ちの図面からカットアウトしてもよかったのですが、前回モズを
作った時、荒削りをしている最中に「イメージと違う」と言われ、無茶な改修をし、苦労したので、
図面からそのままカットアウトするのはやめときます。
自分自身、図面の形が単純すぎて好きでないという理由もありますが、荒削りの途中で形を変えるのは、
技術的にかなり難しいですし、完成度も下がるのでお勧めできないです。
自分も昔はそうだったのですが、初心者は設計とかイメージ固めをせずに削りたがる傾向があるように
思います。で、失敗します。いい作品を作りたいのであれば「急がばまわれ」「段取り8割」の気持ちを
忘れないようしたいものです。
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2011/02/20 習作1 |
習作から本人にやらせてみたのですが、どうも難しすぎて頭を抱えている様子でした。
要求レベルが高すぎて、本人を悩ませるのは良くないので、今回はこちらで習作を作る事にしました。
適度に悩んでくれる位であればいいのですが、悩みすぎると嫌いになるので加減が難しいです・・。
ただ、本当は習作はなるべく自分で作ったほうがいいです。習作を作る事で形が頭に入りますし、
形が分かってれば削りで失敗することも少なくなります。
とは言え、習作には鳥の解剖学的知識がかなり必要なのも事実で、初心者には難しいかもしれません。
鳥の構造は、航空力学とか絡んでいて、勉強すると面白いのですが・・。無理強いもできません。
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心材です。嘴は割り箸を削りました。
翼、尾はビール缶(アルミ板)を延ばして切り出しています。
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心材に尾をテープでとめます。
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下尾筒を中心に油粘土を盛っていきます。
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翼の付け根に粘土を盛ります。
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翼を付けます。
この時、肩幅が広くなりすぎないように注意します。
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次列、大雨などを盛ります。
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頭を盛ります。目は5mmの真鍮パイプとかも使っています。
目の幅に注意します。
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胸の羽を盛ります。
これで、一応完成です。
大人しいポーズですが、バランスはまあまあと言ったところです。
自分が作るのであれば、ちょっとつまらないですが、
初心者が作るのであれば、この位のポーズの方がいいように思います。
あまり難しいポーズを作っても大変で嫌になりますし、
一歩ずつ確実にレベルアップしていったほうがいいです。
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2011/03/21 習作2 |
習作を本人に見せたのですが「もっとカッコイイのがいい」との事なので作り直します・・。
バードカービングは1作品作るのに時間がかかるので、なるべく納得のいく形で作るのがいいです。
ただ。「カッコイイ」言われても・・。抽象的過ぎて、どういうのがカッコイイのか分からないです。
また、あまり難しいポーズは本人も大変ですし、教える方も大変なのですが・・。
具体的な要望を聞くと、口をあけて、左上を向いているのが希望とのこと。
足の位置とかでも形が変わってくるのですが、そちらは考えがないとのことでした。
結構難しい要求ですが、自分で作る分には面白そうでもあります。
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で、作ってみました。途中、地震で壊れるなどして3回程作り直しました。
骨格設計を行っていないので、少し形が歪んでいるかもしれませんが、
大体こんな感じだと思います。
かなり動きのあるポーズになりました。
本当は翼を半開きにしたかったのですが、材料の関係と初心者が作る
関係で見送りました。
ジョウビタキの顔を正面から写した写真を見たのですが、ウルトラマン
みたいな、変な顔をしていました。今回の習作ではその変な顔を再現
しています。
胸の羽はかなり膨らませています。小さくする分には後からできるので。
ジョウビタキの特徴として、長い下尾筒があるように思います。
習作は作るたびに、新しい発見があって楽しいです。
てな感じで習作を作ったのですが、こうして写真を見ると何か違和感が・・
今の自分のレベルはこんな所と割り切って、次に進みましょう。
この位難しいポーズとなると、練習しないと教えられそうもないです。
カワラヒワが完成していないので、本当は後にしたいのですが・・
ひとまず、荒削りまで作ってみる事にします。
その後は、気が向いたらということで・・。
しかし、先日の地震の影響で、計画停電は確実にヒットするし、
放射能怖いし、花粉症は絶頂期ですし・・
ブルーな気分で、全然作る気にならないでのですが、
何とかがんばってみようと思います。ハア〜。
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