トップバードクレイの部屋バードカービングの作り方 >4-10.羽出し


もくじ
 スズメ 羽出し
 はじめに
 概要
 羽を削り出しと、羽枝(ウシ)を出します。

 大きい羽は一枚一枚削り出しますが、
 小さい羽は羽の固まりを削りだします。
 
 また、硬い羽の羽枝は焼入れ(バーニング)して表現し、 
 柔らかい羽は、削り(テクスチャリング)で表現します。
 
 尾、翼の羽出し
 手順 1
 図面を参照しながら、尾羽と翼の羽を鉛筆で下書きします。
 この時、厳密に図面通りにする必要はありません。
 以下を守っていれば、それで構いません。
 
  ■上や後から見て左右対象になっている。
  ■羽の重なる順番があっている。
  ■羽の枚数があっている。
   翼をたたんだ状態なので、見える羽は限られます。

 [翼の羽の重なる順番(下から)]   
  @ 初列風切羽
  A 小翼羽
  B 次列風切羽
  C 三列風切羽
  D 大雨覆
  E 中雨覆

 [各パーツの羽の順番]
  ・中雨覆以外 :外側の羽が下
  ・中雨覆   :外側の羽が上

 [見える羽の目安]
  @ 初列風切羽 :7〜8枚
  A 小翼羽   :2〜3枚
  B 次列風切羽 :4〜6枚
  C 三列風切羽 :3枚
  D 大雨覆   :7〜8枚
  E 中雨覆   :4〜6枚

 手順 2  
 中雨覆を除いて、バーニングペンで下書きした線を焼きます。
 この時、ペンを少し寝かして焼きます。
 手順 3
 ピンクストーンやグリーンストーンで羽を削り出します。
 削り出す順番は、下の羽からです。
 尾羽→初列→小翼→次列→三列→大雨覆→中雨覆の順です。

 あまり小さいビットを使うと、ガタガタになるので、
 羽の大きさに合わせたビットを使います。
 
 尾羽は多少段差が大きくても構いませんが、
 それ以外の羽は段差を小さくします。
 特に中雨覆は、ほとんど段差がないくらいにします。

 可能であれば、羽の割れも削り込みます。
 この時、羽枝の方向に気をつけます。

 柔らかい材料を使っている場合は、
 バーニングだけで段差をつけることができますが、
 今回のような、杉材を使う場合は削りだす必要があります。
 羽軸出し
 手順 4
 羽軸が見えそうな羽の羽軸を下書きします。
 尾羽裏側の外側の羽は、羽軸がかなり外に寄ります。
 手順 5
 下書きした線にそって、バーニングを入れます。
 この時、深く焼き過ぎないように注意します。
 手順 6
 セーフエンドのピンクストーンやグリーンストーンで、
 羽軸を浮きあがせるように削ります。
 柔らかい羽の羽出し
 手順 7
 写真のように、柔らかい羽を下書きします。
 
 [共通の注意事項]
  羽は一枚一枚大きさや向きが違います。
  整え過ぎないようにします。あまり整っていると、
  ウロコのようになってしまいます。

 [下尾筒]
  長めの羽を一枚一枚書きます。
  肛門に近い所が一番下になります。
 
 [腹]
  基本的に、羽の固まりを書きます。
  真ん中(中心線)が一番下の羽になり、脇腹の方が上になります。
  肛門のあたりは、細かい羽を一枚一枚で密集させます。
  足の穴に境界がくるように書きます。
 
 [胸、背]
  羽の固まりを書きます。
  大きさや向きに気をつけます。

 [頭]
  首の方は、固まりで書きますが、
  クチバシに近い方は一枚一枚書きます。
  後首のあたりは、細かい羽を密集させます。
  ホオの羽は一番上の羽になります。
  クチバシと目の間は、目からクチバシに向けて書きます。

 
 手順 8
 下尾筒→腹→胸→背の順で羽を削りだします。
 使うビットは、ルビーカッターやピンクストーンです。
 翼の羽同様に、下の羽から出していきます。
 
 肛門のあたりを除いて、これらの羽は基本的に、
 境界が分からないように削ります。
 
 削り方は、下書き線に合わせて輪郭を削り、
 その後、境界を丸めるように削ります。
 
 
 手順 9
 頭の羽を削り出します。
 首に近い所は、境界を丸めますが、
 クチバシに近い方は境界を丸めません。
 
 目を傷つけないように注意します。
 
 
 クチバシの加工
 手順 10
 上クチバシと下クチバシの境界線を、
 バーニングペンで焼き入れします。
 
 このとき、線が直線にならないように注意します。
 
 
 手順 11
 上クチバシと下クチバシの境界線を、
 少し削ります。
 
 尾、翼の羽枝出し(バーニング)
 手順 12
 バーニングペンで、尾、翼の羽枝を焼き入れます。
 順番は、下の羽からです。
 
 注意点は、向きが羽軸に対し直角になり過ぎないようにし、
 間隔はなるべく詰めます。ただし、重なるのは駄目です。
 
 このサイズの鳥ならばあまり意識する必要ありませんが、
 羽縁に向けて緩やかなカーブを描けると、なおいいです。
 柔らかい羽の羽枝出し(テクスチャリング)
 手順 13
 セーフエンドのホワイトストーンで、
 柔らかい羽の羽枝を削ります。
 
 グラインダーは最高速度の逆回転に設定し、
 作品に対し、45°にあてて削ります。

 順番は下の羽からです。
 あまり直線的になると、硬い羽に見えてしまうので、
 方向や向きは特に注意します。
 
 腹など羽の固まりの場合は、複数の羽を削り込みます。
 
 一通り削った後、削り忘れや、
 間隔が空き過ぎている箇所がないか確認します。
 あった場合は、バーニングで追加します。
 
 
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