トップバードクレイの部屋バードカービングの作り方 >3-3.鳥について


もくじ
製作対象物である、鳥の知識は凄く大事です。
特に、バードカービングで重要なのは、普段あまり意識しない、解剖学的な知識です。
台や背景の作りこみを考えると、生態や生息域の知識も大事ですが、まずは解剖学の知識が重要です。

今回紹介する知識は、今回の作品を制作する上で、最低限知っておく必要のある知識についてだけです。
製作説明中に、これらの単語は注釈なしに載せているので、一応覚えておいたほうがいいです。
羽の順番などについては「4-10.羽出し」にも少し解説を載せています。

他の種類や、違うポーズを作る場合は、もっと多くの知識が必要になってきます。
これらの知識は、鳥の図鑑などに少しだけ載っているので、参考にするといいかもしれません。
そのうち、文献や観察、解剖などで得られた、自分の知識を紹介できればと思います。

 鳥の解剖学的な知識
 各部の名称
スズメの場合を例にして、羽の枚数などを、少し解説しておきます。
鳥の種類によって、羽の枚数や、羽の見え方は変わりますので、注意してください。

 ■三列風切羽(サンレツカザキリハネ)
  枚数は3枚で、見えているのも3枚です。
 
 ■次列風切羽(ジレツカザキリハネ)
  枚数は9枚で、翼を畳んでいるので、見えるのは数枚です。

 ■初列風切羽(ショレツカザキリハネ)
  枚数は9枚で、翼を畳んでいるので、見えるのは数枚です。スズメの場合、それほど長くないです。

 ■上尾筒(ジョウビトウ)
  尾羽の付け根、上側にかかる羽です。
  
 ■尾
  全部で12枚あり、真ん中の羽が一番上で、外側が下になります。

 ■下尾筒(カビトウ)
  尾羽の付け根、下にかかる羽です。この羽は腹から出ています。
  下尾筒と腹の間に肛門があります。
  
 ■後趾(コウシ)
  第1趾と呼ぶ場合もあります。
  
 ■外趾(ガイシ)
  第4趾と呼ぶ場合もあります。
  
 ■中趾(チュウシ)
  第3趾と呼ぶ場合もあります。
  
 ■内趾(ナイシ)
  第2趾と呼ぶ場合もあります。
  
 ■初列雨覆(ショレツアマオオイ)
  初列風切羽にかかる羽です。枚数は9枚で、見えるのは数枚です。
  小翼羽(ショウヨクウ)という羽が見える場合もあります。
  
 ■大雨覆(オオアマオオイ)
  枚数は9枚で、見えるのは数枚(約7〜8枚)です。
  
 ■中雨覆(チュウアマオオイ)
  肩羽や小雨覆に隠れるので、見えるのは数枚です。
  他の翼の羽は、背に近い方が一番上になっていますが、この羽は逆なので注意します。
  
 三面図に展開
 頭(目の周り)
 ■アイリング
  人間でいうと瞼(マブタ)のようなものです。
  スズメの場合、黒色をしています。鳥の種類によって、様々な色があります。

 ■瞳孔(ドウコウ)
  周囲の明るさによって、大きさが変わります。

 ■虹彩(虹彩)
  スズメの場合、茶色です。鳥の種類によって変わります。

 足
 名称については、「各部の名称」を参照してください。
  
 鳥の足は、枝を掴みやすいように、肉球がついています。
 肉球の発達度は、種類によって変わります。(猛禽類はよく発達してます)
 
 後趾の爪は長くなっています。
 爪の断面は、下側(枝を掴む側)が平らになっています。
 爪のカーブは、鳥の種類によって変わります。
 陸上鳥類はカーブが緩いです。逆にキツツキなどはカーブが大きいです。

 羽
 ■羽柄(ウヘイ)
  羽の根元です。(飛び出ている部分) 
 
 ■羽軸(ウジク)
   羽の軸です。生えている箇所によって、左右に寄ります。
 
 ■羽弁(ウベン)
   羽軸の外側の部分です。羽枝で構成されています。
 
 ■羽枝(ウシ)
   羽の細かい筋です。

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